瀕死のチョウ

12月27日9の20

縁側に続く和室の畳の上に
ちぎれた小さな紙切れが落ちていた

拾ってゴミ箱に捨てようと
腕を伸ばすと
これが・・・動いた!

よく見ると
チョウだった

クリーム色をしたチョウが
羽を畳んで横倒しになっていた

どこかから家の中に迷い込み
外に出られなくて体が弱ってしまったのだろう

ときどき羽ばたこうとするが
片羽が動くだけで、もう起き上がれない

拾い上げ
さてどうしたものかと考える

まだ命あるものを
ゴミ箱に捨てるのは
忍びない

介護するか、いや
それももう手遅れのように見える
命の終末を迎えたチョウ

しかたがない、畳の上ではなく
せめて、かつてその命を輝かせた
野山を感じられるようにと
鉢植えの植物の葉の上に横たえた

こんな私は、しかし、昨夜
部屋の中で捕まえたカメムシを
寒風吹きすさぶ極寒の夜の闇の中へ
情け容赦もなく放り投げたのだ

夏の夜
私は部屋に侵入した蚊のせん滅を期す
殺戮者にもなる

時には瀕死のチョウを憐れみ
時にはカメムシを凍てつく夜に追放し
そして時には進んで蚊の命を奪う

快適にこの生を全うしていくためには
小さな生き物の命の扱いに
こんな差が出てくることも
やむを得ないことだと考え
生きている

人間関係においても、然りだ
自分の利益は
他人の利益に優先する
それは、場合によってはやむを得ない
そう考えて生きている

ただ、忘れないことだ
そういう選択をお前がしたということを
忘れないことだ
忘れないで、生きていくのだ



【あとがき】
 その時に自分が置かれた状況
によって、自分に都合がいいよ
うにころころと主義主張を変え
る自分の弱さを感じます。私と
いう人間の限界なんですが、そ
の自覚、意識は常に持っていた
いと思います。そして、誤りが
あれば、できれば直したいもの
です。

 最後まで読んでくださり、あ
りがとうございました。

にほんブログ村 病気ブログへ
にほんブログ村 ポエムブログへ

スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

あさひなせいしろう

Author:あさひなせいしろう
 拙い文章を読んでいただき、とて
もうれしいです。心より感謝申し上
げます。
 もしも何か感じるものがありまし
たら、「フリーエリア」のバナーを
それぞれ1回ずつクリックしていた
だけると、さらにうれしいです。私
のブログの生きる糧になります。お
手数をおかけしますが、どうぞよろ
しくお願いいたします。
 こうして読んでいただけたのも、
何かのご縁にちがいありません。あ
なたの人生の今日というかけがえの
ない一日が、すばらしいものになる
ことをお祈りいたします。
 最後まで読んでいただき、ありが
とうございました。
  

このブログの訪問者

フリーエリア

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR