「悲しいから」じゃ、だめですか

   「悲しいから」じゃ、だめですか

 南の風にせかされて
 庭のオオデマリの
 大ぶりで純白の花が
 満開になった

 向こうの山やこちらの丘では
 ウグイスが盛んに鳴きかわし
 水を張った田んぼでは
 カエルの声が波のようにうねって響く 

 このうららかな春の日に
 あなたは疲れたようにうつむきながら
 ぼそりと一言つぶやいた

 「もう、死にたい」

 私は不意打ちをくらって
 呆然となってしばらく立ち尽くしたが
 それでもなんとか気を取り直し
 「それはダメです、絶対に」と
 かろうじて言葉を返したものの
 それきり二の句をつげなかった

 進行性の不治の病を得たあなたの苦しみ
 病のために臥せりがちなご両親を持つ
 あなたの苦しみを前にしては
 あなたに翻意をうながすには
 どんな言葉も無力に思えた

 その夜、私は考えた
 あなたをこの世に引き留めるための
 あなたをこの世につなぎとめるための
 切り札となる言葉はないか

 ところが言葉はすくいあげたと
 思う間もなく次々と
 指の間からこぼれ落ちて
 夜の闇に見えなくなった

 あなたを説得する言葉は見つからない
 ただ悲しみだけが雪だるまのように
 苦しみもがけばもがくほど
 どんどん大きく重たくなった

 あなたの笑顔はもう見られない
 あなたの声も聞こえない
 私の声も届かないし
 あなたのほのかな手のぬくもりにも
 もう永遠にふれることはできない
 そんなあなたとの別れを想うと
 悲しみで胸が張り裂けそうになった

 お願いだから私の願いを
 私の願いを聞いてください
 お願いだから私のわがままを
 私のわがままを聞いてください
 
 どうか遠くへ逝かないで
 もう会えない遠くへ逝かないでください

 遠くへ逝ってはいけない理由
 その理由は
 そのわけは
 「悲しいから」じゃ、だめですか
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近火見舞いの心

   近火見舞いの

 親戚の家の近くで火事があり
 住宅二棟が全焼した
 焼けた家から100mほど離れた親戚の家は
 かろうじて被害はまぬがれたが
 火の粉や炭化した木のかけらが降ってきて
 延焼の危機の中でその恐怖に怯えていたという

 妻がその家の当主といとこの関係にあったことから
 妻に近火見舞いに行ってもらった
 お見舞いの口上を述べるとともに
 何がしかのお見舞い金をお渡しした

 このような金銭や贈り物のやりとりは
 ときに煩わしさを感じることがあるかもしれないが
 今まで築き上げてきた信頼関係を確認するいい機会ともなり
 その中でも一番大きな目的は
 見舞うことで衝撃を受けた当事者の人たちのを慰め
 力づけることにあるだろう

 特にこの近火見舞いは
 物理的な被害がなかった場合でも
 ダメージを受けたに着目し
 その救済を志す点で
 細やかな遣いが感じられる慣習である

 近火見舞いのとは
 相手の立場、相手の気持ち、相手の思いを
 大切にし、応援するなのだと思う
 近火見舞いの心をもって
 生きていきたいなあ
 

明るい方へ

   明るい方へ

 排便のあと出血があり
 それが一か月たっても止まらない
 便器の水が鮮やかな紅色に染まる
 さすがに配になって
 今通院している大学病院の
 主治医の先生に相談した
 先生はその日のうちに
 同院内の外科での診察を手配してくださった

 診察に先立って、問診票の記入と
 看護師による簡単な聞き取りがあった
 私を担当してくれたのは
 黒縁のメガネをかけた
 愛嬌のあるふくよかな若い女性
 聞き取りの間もにこにこと笑みを絶やさない
 私の受け答えのすべてを
 肯定的に丸ごと受け止めてくれて
 私は気分がよくなった

 外科の担当医は30代とおぼしき男性
 テレビの病院ドラマに出てきそうなイケメンで
 もちろんこっちの方は本物だから
 今後の治療方針も説得力は半端でなく
 全幅の信頼をおけそうな人物
 私はその対応に満足して診察室を出た

 会計を済ませ
 薬局の窓口へ処方された薬を受け取りに行く
 薬を渡してくれたのは小柄な女性薬剤師
 氏名確認のあと薬を入れた袋を渡してくれたが
 「強力ポステリザン軟膏」という
 1回分がチューブに入っていて
 それが1日2回、2か月分あるので
 けっこう大きな袋になっているのを
 彼女は左腕で抱きかかえるようにして
 受け渡し台の上にのせてくれた
 自然な流れで彼女の左腕に注目してしまったが
 なにか動かしづらい症状をお持ちのようで
 肘と手首がある角度のまま
 固まってしまっているように見える
 でも彼女は臆する様子もなく私の目を見て
 にっこり笑って「お大事に」と言ってくれた
 「けなげに」という言葉が思い浮かんだ私は
 彼女を見てちょっと涙が出そうになったが
 感謝の気持ちを伝えるべく、その場で直立不動の姿勢になり
 「おせわになりました。ありがとうございました」
 と言って頭をさげ、病院を後にした

 外に出ると明るい日差しが降りかかってきた
 4月の中旬を過ぎたばかりだというのに
 外気温はもう28度の夏日である

 こんな日もあるんだな、と
 車で帰途に就いた私は
 車中でこの日の出来事を反芻していた
 神様はときどき
 このように善意にあふれた一日を
 自分は大切にされていると思わせるひとときを
 人ががんばって生きている
 その生きざまを垣間見せてくれる場面を
 プレゼントしてくださることがある
 そして、明るい方へ導いてくだされようとなさる

 ごく自然に
 「私にもできることがないだろうか」と
 考えていた
 明るい方はこっちですよと
 困っている人に道筋を案内するような
 いやいやそんな大それたことではなく
 不安に押しつぶされそうになっている人の
 手を握ってあげるとか、話を聞いてあげるとか 
 冗談言って笑わせるとか、「あめちゃん」をあげるとか
 人の役に立てるような何か
 ささやかな、それでいて人生の目標として不足のない
 私にもできる、何かがないだろうか



 【あとがき】
  こんなチャンスはないだろうか。
 対話の中で相手を元気にさせてしまう
 女性看護師との対話のシナリオ。

 (女性看護師)「動悸や息切れがあるんですか?」
 (私)    「ええ。特にきれいな女性を前にすると
         ドキドキするんです」
        (そういって右手で左胸を押さえて)  
        「今もこうしてドキドキが止まらないんです!」
 (女性看護師)「・・・・」
   
  あまり調子に乗るなと言われそうなので、やめます。
  明日がみなさんにとってよい一日となりますように。 
  明るい方へ、お互いに、歩を進めていきましょう。
  では、ごきげんよう。おやすみなさい。
  今夜は、いい夢、見てくださいね。 

もう会えない

   もう会えない

 恥ずかしいんだ仕方がない
 もともとメガネはかけている
 大きなマスクで口元おおい
 それに加えて野球帽
 これなら口の動きも表情も
 車の外からわからない
 このかっこうでハンドル握って
 思いを込めて歌を唄う
 歌を聞いて涙をこらえる

 ある日もらった手作りCD
 車の中でたった一人で
 カーステレオでのお披露目会
 マスクもはずして帽子もとって
 気楽に楽しむ一人の時間

 ところがどっこい思いもかけず
 流れてくる歌に奪われ
  
  たとえばそれは宇多田ヒカルの「花束を君に」
  たとえばそれは斉藤和義の「ハミングバード」
  たとえばそれはフジファブリックの「茜色の夕日」
 
 ただそれだけならよかったものを
 もう会えない人のことが
 ちらと頭をよぎった瞬間
 「涙をこらえる」どころじゃない
 たちまち催す滂沱(ぼうだ)の涙
 目の前何も見えなくなった
  
 路側帯に車を停めて
 涙は勝手に落ちるに任せ
 悔しくて悔しくて
 思わず知らず呻いていた
 「ちくしょう、ちくしょう、こんちくしょう
  ちくしょう、ちくしょう、こんちくしょう」

悲しみ

   悲しみ

 子どもたちが家を出てそれぞれ独立し
 父と母は二人暮らしになった
 父が亡くなる前、父は私に言った
 「お母ちゃんに優しくしてやれよ」

 一人暮らしになった母に
 認知症の症状が見られるようになった
 定期的に隣町の病院に連れて行った
 私の車で送迎した
 午後の診察になることが多かったので
 車の中で母に昼食のおにぎりを食べてもらった
 母はときどきおにぎりを胸に詰まらせた
 お茶を飲んでもなかなか解消しないことがあった
 同じようなことを性懲りもなく繰り返す母に
 私は声を荒げていらつく気持ちをぶつけた
 「慌てて食べるからだよ、まったく」
 老いた母は、ただただ口をつぐんでいた
 少し苦しそうだった

 病院に向かう車の中で、母は私に同じことを尋ねるようになった
 「せいしろう、今日は何月何日だったっけ」
 その問いは、車の中で何回か繰り返された
 病院に着き、診察が始まると、医師は母に聞いた
 「お母さん、今日は何月何日ですか」

 母を思うと、父の面影とその言葉がよみがえる
 「お母ちゃんに、優しくしてやれよ」
 悲しみがじわじわとこみ上げてくる

 
 

思い出の中の運動会

   にぎわい

 裏山の頂上から打ち上げられた花火を合図に
 運動会のはじまりだ
 ときおり薄日が射してきて
 遠くの駐車場にとめた
 車のフロントガラスがまぶしく光る
 人もだんだんに繰り出してきて
 校庭のトラックの周囲もにぎわってきた
 そのうち露店からソース焼きそばのにおいも流れてくるだろう

 空いっぱいの万国旗
 校舎に響く行進曲

 ああ、陽はのんびりと照っている
 歓声は空に上がる
 砂を巻き上げて、人が走る

  応援席に控えていた小学生の私はいつも
  晴れがましさと、ものうさと、ちょっとしたゆううつを
  独りでこっそり味わっていたものだ
  でも、結局はがんばってしまう運動会

 ほんとうにきょうは、にぎやかな、にぎやかな



   拍手

 選手を鼓舞し、応援する拍手
 活躍をたたえる拍手
 努力をねぎらう拍手
 いろんな拍手がある

 どうしてやったらよいかわからないので
 しかたなしに、でも
 おそらくこの場合は最善であろうという考えから
 確信はもてぬまま、遠慮がちに、控えめに
 自信なさそうに送られる拍手だってある
 送る側にも事情があるのだ
 助けてやりたいが、なんにもできない
 拍手しかできない
 そんなときがある
 そんなときの拍手は、善意の拍手なのだけれども
 送られる方は、なんとしても、つらい

 小学2年生だった息子が走った借り物競争のレース
 息子の組がスタートした
 それぞれのコースの先にはカードが置いてあり
 そこに書かれている物や人を探しだし
 一緒にゴールするという競技
 息子は遅れ気味でカードのところまでたどりつく
 カードを見て、困惑の表情
 (後で知ったが、カードには「5年生」と書かれていた由)
 最初はゴール方向に向かい、観客席を見回していたが
 目当ての人物がいないようである
 おろおろしながら、スタート地点の方へ方向転換
 周りを見回す目はすっかり落ち着きをなくしている
 もうそのころには、ほとんどの児童が
 指定された物や人を探し当て、ゴールに向かっていた
 息子がすっかり混乱しているのは明らかだった
 そして次第にうつむき加減になって
 走り方にも勢いがなくなってきた
 かわいそうに、涙が出そうになってるんだね
 見かねた係の先生が、息子の持っているカードを見て
 応援席にいた上級生の男子を引っ張り出し
 手をつながせてゴールに向かわせた
 もうほかの児童はとうにゴールしていて
 トラックを走っているのは
 息子と連れの上級生だけである

 そのとき、進行役のPTA役員のアナウンスが流れた
 「最後に走ってくる仲良し二人組に温かな拍手を!」

 私は小学生のときの校内水泳大会で、泳げなくてビリになり
 一人遅れて、あっぷあっぷしながら歩いてゴールしたとき
 同じように拍手を促すアナウンスをされ、屈辱感を味わったのであるが
 このとき、私は自分の昔の体験を思い出していた
 でも、この運動会のときのアナウンスは
 せいいっぱいの思いやりであったに違いない
 受け止める私がひねくれているだけだ

 拍手の中を、息子たちはゴールした
 これも後で判明したことだが、
   息子たちの組のレースの時、ゴール付近にいた教員が
 スタートと同時に、子どもたちを誰もかれも一様に
 ゴール方向に進むよう指示していたそうだ
 息子が探すことになった「5年生」は、そちらには
 一人もいなかったのに
 息子は素直にその教員の言に従ったので
 余計に混乱を深めてしまったのだ

 レースの後でいろいろなことがわかり
 私は、「ああ、そうだったのか」と思わず声を出し
 そして、ちょっぴり安した
 息子が素直に生きていることが分かったからである
 遅れたこと、レースの結果については、
 何ら恥ずべきことはない
 むしろほめられるべき行動であった
 人に反抗しない、優しく素直な性格がわざわいしたともいえるが
 少なくとも、人を傷つけてはいない
 そして、優しく素直なことは
 これはすばらしい美点ではないか

 私は、人に知られないように、の中で
 息子に拍手を贈った
 家に帰ったら、盛大な拍手を贈ろうと思う
 その素直さに、その誰も責めたりしない優しさに



   運動会の夜

 その夜、家族で隣町の焼き肉店へ食事に行った
 息子のために主食として注文した「お子さまランチ」を
 息子は「お腹がすいた」と言ってペロリと食べてしまい
 デザートが来るのが待ち遠しく
 「まだかな、まだかな」のセリフを連発していた
 帰宅し、入浴を済ますと夜の9時を過ぎた
 居間で横になっていた彼は、そのまま眠ってしまった
 寝込んだ息子を、おんぶしてベッドに運ぶ
 息子はまだ小学2年生である、無理もない
 運動会だったんだもの、疲れているはずである
 いろいろあってがんばったんだもの
 ゆっくりお眠り
 いい夢が見られますように
 おやすみなさい
 

心がふるえる

   がふるえる

 好きな小説を読み返し
 夢中になった映画を観るとき
 美しいものに魂を奪われ
 正しい行いに勇気をもらい
 予想もできなかった望外の喜びに
 不意打ちをくらってしまったとき
 密かに思いを寄せている
 あなたの潤んだまなざしが
 確かに私を求めていると
 誰にも知られず気づいたとき
 私の姿を描写する
 たった一つの表現は
 「私のはふるえている」

 派手なしぐさは拒絶され
 つぶやくことさえためらわれる
 もうしっかりと拳を握って
 こみあげてくる喜びを
 どこにも逃がさず独り占めして
 静かにじっとかみしめる
 爆発しそうな喜びも
 に押し込み耐えている
 その歓喜のさまを表わす言葉は
 「私のはふるえている」

 「感動してる」じゃ表現できない
 感動の在りよう、感動の彩り
 私の幸せのゆるぎない証(あかし)
 あるいはその細さ、頼りなさ
 「私のはふるえている」
 「私の心はふるえている」

 そのとき私は生きている

 だから

 心がふるえる出来事を
 心がふるえる人との出会いを
 失望や挫折を繰り返しながら
 それでも私は求め続ける

はじまり

   はじまり

 だんだん体が動かなくなる
 難病を患っているあなたは
 SNSでこうつぶやきました

 「人の苦しみや辛さなんて
 結局のところ他人にはわからない
 お辛いですよね、よくわかります
 なんて言う人ほど
 どこか胡散臭い」

 いくら想像をたくましくしても
 人の苦しみや辛さの本質のところは
 同じ経験をしていない他人には
 金輪際わからないものなのかもしれません
 切実さにも違いがありますし
 だからあなたは「よくわかります」なんて
 軽々しく言ってほしくはないのでしょう
 同情なんてまっぴらごめんなのでしょう
 あなたは自身のご病気をめぐって
 ご病気そのものの苦しみ以外にも
 いろいろと嫌な思いをされたことが
 あったのかもしれません
 いや、きっと、私たちではわからない
 嫌な思いをされてきたに違いない
 胡散臭い人にも山ほどお会いになったのでしょう
 だからあなたは自分がもうこれ以上傷つかないために
 こう結論づけた

 「人の苦しみや辛さなんて
 結局のところ他人にはわからない」
 
 病気の当事者のみなさんは
 辛い経験から、心を閉ざしがちになったり
 かたくなになったりすることがあるかもしれない
 また一方で、その周囲の人たちは
 自己満足の、我慢のならない押しつけがましさに
 気づけないことがあるかもしれない

 だから
 お互いの至らなさを自覚しながら
 努めて相手を思いやることが
 大切なんではないのかなと思います
 自分の物の見方や考え方に修正すべき点はないかと振り返り
 もう一度相手の立場に立って考えてみる
 すべてはそこから始まるのだと思います
 初めはわからないのだと思います
 わからないところから始まるのだと思います
 はじまりはうまくいかないものです
 意見が衝突してけんかになることだってあります
 はじまりだからうまくいかないことだってあります
 そこをがまんしたりして、ふんばって
 続けることが大事なんだと思います
 「はじまり」を「おわり」にしないことです
 「はじまり」を「はじまり」にして
 そしてそれを後に続けていくことです

 自分はそれができていないのに
 偉そうなことを言ってしまいました
 でも、この失敗も、私の成長につながる
 なにかのはじまりになればいいのですが


南風が届けてくれた笑顔

   南風が届けてくれた笑顔

 前略
 バルセロナの街を吹き渡る
 南の風に乗って
 あなたの写真集が届きました
 ページを開いた直後の感動を
 どんな言葉で表現すれば
 あなたに分かっていただけるのか
 迷いながら、つまずきながら
 あなたを想うことを楽しみながら
 筆を進めていきます

 しく磨き上げられた
 稀有な肢体の圧倒的な存在感と
 挑戦的、煽情的、魅惑的、小悪魔的な
 さまざまな表情としぐさ
 その表現はめまいを催すほど大胆で
 まぶしく、強烈でした
 あなたから贈られた写真集は
 まさに、あくなきの探究者
 体現者、そして伝道者としての
 面目躍如たる野作です

 やがて新しいあなたとの出会いに
 胸躍らせつつも疲れを覚え始めた頃
 しいページたちの狭間で
 私は笑顔のあなたを見い出し
 なぜか安堵し
 その笑顔に癒されている
 幸福な自分を発見しました

 禁欲的な時の流れの中で
 解き放たれた自由な
 私は確かに見つけたと思いました
 そして私は気づいたのです
 私があなたに求めていたものは
 あなたの笑顔だったのではないかと
 私が探し求めていたものは
 無邪気に笑っている
 幸せそうなあなただったのではないかと
 
 これからも私は
 このしく愛しいページたちを
 何度も何度も繰り返しめくりながら
 それを確かめることになるでしょう
 命の輝きのすばらしさを教えてくれた
 あなたにから感謝しながら

 どうもありがとう
 これからもずっと、あなたの人生
 多くの人々の祝福で満たされますように
                 草々
 おっと、敬愛するあなたへのお礼状の結語は
 こっちの方がふさわしいですよね
 Sincerely   yours ・・・


(「Sincerely yours  ・・・
      田中みな実写真集」(宝島社)より) 
 

 【あとがき】 
  妄想を抱かせていただきました。田中様とは
 面識がなく、お会いしたこともありません。こ
 の写真集は、自分でお金を出して買いました。
 誤解無きよう、ここに明言いたします。
  田中様、撮影者の伊藤彰紀様、制作スタッフ
 のみなさま、勝手にこんな文章を作ってしまい
 ました。ありがとうございました。

藤の花

   藤の花

 藤の花が、咲いた。
 雨にけむる山の中腹の
 濃い緑の、そのど真ん中に
 そこだけ灯りがともったように
 ぼうっと静かにひっそりと
 私の大好きな
 藤の花が、咲いた。

 その藤色の淡い色調は
 あくまでも清楚で慎ましく
 長く伸びた花房は風に揺れて
 いかにもはかなげだけれども
 まさにそのことによって
 周囲から際立つ
 鮮やかな存在感を示している。

 私のを虜にしてしまう
 藤の花が、咲いた。
 まるであなたのような
 藤の花が、咲いた。

 

プロフィール

あさひなせいしろう

Author:あさひなせいしろう
 拙い文章を読んでいただき、とて
もうれしいです。心より感謝申し上
げます。
 もしも何か感じるものがありまし
たら、「フリーエリア」のバナーを
それぞれ1回ずつクリックしていた
だけると、さらにうれしいです。私
のブログの生きる糧になります。お
手数をおかけしますが、どうぞよろ
しくお願いいたします。
 こうして読んでいただけたのも、
何かのご縁にちがいありません。あ
なたの人生の今日というかけがえの
ない一日が、すばらしいものになる
ことをお祈りいたします。
 最後まで読んでいただき、ありが
とうございました。
  

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